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腹腔内化学療法 胃ガンの腹膜播種に効果
(読売新聞 2010/02/25)

おなかの中にがん細胞が散らばって増大し、胃ガンで死亡する患者の半数以上を苦しめるという腹膜播種。これまで効果的な治療法がなかったが、新しい治療法「腹腔内化学療法」が一定の成果をあげ、2009年11月、国から「高度医療」に認定された。

千葉県の女性(41)は2005年11月下旬の昼過ぎ、突然へその下辺りに鈍い痛みを覚えた。夜になると、おなかを押さえただけで跳び上がるほどに悪化。搬送先の病院で、痛みはがんのためだと分かり、さらに1週間後、進行の早いスキルス胃ガンの末期だと告げられた。

すでに、がん細胞は胃の壁を突き破り、内臓を包む腹膜には、肉眼で見えない微小のがん細胞も含め、播種が無数に散らばっていた。内服や点滴で抗ガン剤を全身投与しても、血流の少ない腹膜播種までは十分に行き渡らないため、余命は良くて半年とみられた。

 2人の息子は、まだ小学6年と2年。「小さい息子たちに母親がいなくなることが、かわいそうでならなかった」と振り返る。

 通院で抗ガン剤治療を受けたが、播種は少しずつ増大。発見から1年半後には直腸が圧迫されて便が出にくくなった。そんな時、インターネットで東京大腫瘍外科助教の石神浩徳さんらが実施中の腹腔内化学療法を見つけた。

この治療法は、欧米では卵巣ガンの腹膜播種に対して行われている。ポートという薬液の差し込み口をおなかの皮下に埋め込み、それに接続されたカテーテル(細い管)を腹腔内に留置。生理食塩水1リットルに溶かした抗がん剤「パクリタキセル」(一般名)をポートに注ぎ込むと、腹腔内が薬液で満たされ、腹膜の表面にくまなく浸透する。

 女性は別の抗ガン剤「TS―1」(一般名テガフール・ギメラシル・オテラシル)の内服と併用して、週1回程度のペースで点滴と腹腔内への投与を受けた。すると便秘は少しずつ改善。2か月後には治療と同時に始めた栄養点滴を外し、普通の食事ができた。

さらに半年後には腹膜播種が消え、胃のすべてと大腸の一部を摘出した。突然の腹痛から4年余りたった現在も治療は続いているが、明らかながんの進行はみられない。女性は「体重は37キロから43キロに増え、駅の階段も軽く駆け上がれるようになった」と喜ぶ。

石神さんらが腹膜播種のある胃ガン患者40人に治療を行ったところ、生存期間の中央値(真ん中の人の値)は23か月だった。腹膜播種の進行に伴ってたまる腹水も、21人中13人(62%)で量が減った。白血球の減少や嘔吐などの副作用は見られたが、いずれも通常の化学療法と同程度だった。

 胃ガンに対する腹腔内化学療法は09年11月に国から高度医療に認定され、東京大では一定の条件を満たした患者に対し、保険診療との併用で実施している。一方、金沢大、福井大、大阪大でも臨床研究として治療を行っている。

石神さんは「腹膜播種を抑え、患者の余命を延ばすこともできる有望な治療法だと思う。保険が適用され、多くの施設で行えるよう努力したい」としている。

*実施施設
東京大学腫瘍内科
金沢大消化器・乳腺外科
福井大第一外科
大阪大消化器外科

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