
大腸ガン 食の欧米化で急増
(毎日新聞 2007/06/28)
大腸ガンは近年急速に増加し、男性ではがん死亡の第4位、女性では胃がんを上回って第1位です。
多くの疫学調査から、大腸ガン増加の最大の原因は、欧米風の高脂肪・低残渣食(ていざんさしょく=食物繊維が少ないものを食べる)と考えられています。動物性脂肪を取ると、胆汁の分泌が増え、多量の胆汁酸が腸の中に流れ込み、代謝された胆汁酸は発がんを促すと考えられています。また、食物繊維が足りないと便秘しやすくなり、大腸粘膜が発がん物質に長時間さらされることになります。動物性の脂肪は控え、食物繊維を多く含む海草や豆類などを多く取ることが大切です。
大腸ガンの発生には主に二つのルートがあります。まず、ポリープ(腺腫)にがん遺伝子やがん抑制遺伝子の異常が積み重なり、がん化するルートです。また、がん抑制遺伝子の異常はがんの浸潤やほかの臓器への転移も促進します。多くの大腸ガンはこのルートを介すると考えられています。
もう一つは、ポリープではない正常の大腸粘膜から直接がんが発生するルートです。ポリープががん化した場合には、多くの場合、ポリープの部分とがんの部分とが一つのポリープの中に混じって見られますが、非常に小さいのにポリープ成分を含まないがんも存在し、これらは正常粘膜から直接がん化したと考えられています。
この他、炎症性腸疾患からがん化する例や遺伝性(家族性)の大腸ガンも存在しますが、これらはまれで、ほとんどの大腸ガンは、食生活をはじめとした環境因子が原因と考えられています。(大阪府立成人病センター消化器内科医長、東野晃治)
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