ガンのことを知ろう

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫

リンパという全身性のガン

リンパ組織、リンパ球がガン(悪性腫瘍)になるのが、悪性リンパ腫です。

リンパは、ウイルスや細菌などの病原菌や有害な異物から体を守る免疫細胞であるリンパ球、リンパ球が流れるリンパ管、リンパ球がたくさん集まる基地のようなリンパ節および関連臓器(骨髄、脾臓、胸腺など)からなる組織です。リンパ管は全身を網羅しています。リンパ節は体内500箇所以上あり、ここで異物の処理や異物に種類に合わせた抗体(攻撃する武器のようなもの)を作ります。のどの炎症で首が腫れたり、傷口から黴菌が入って太ももの付け根が腫れたりするのは、そこにあるリンパ節が体の表面に近いからです。


【悪性リンパ腫の発生部位】

リンパの構造上、悪性リンパ腫は胃や肺といった臓器に出来る固形がんとちがい、発生当初から全身のガンといえます。

リンパ節では主に、頸部リンパ節(首)、腋窩リンパ節(えきか=腋の下)、後腹膜リンパ節(背骨の前)、そけい部リンパ節(両太ももの付け根)、縦隔リンパ節(じゅうかく=左右両肺の間)にできやすい。

リンパ節以外では、扁桃腺、咽頭、鼻腔、副鼻腔などの咽頭組織、脾臓、骨髄、消化管(胃・小腸・大腸)、肝臓、皮膚、胸膜、甲状腺、乳腺、中枢神経、肺、泌尿(ひにょう)生殖器、脳、眼、骨などにも発生することがあります。このうち脾臓と咽頭組織 はリンパ節と同等と見なされます。それ以外の部位は節外病変と呼びます。


【悪性リンパ腫の種類】

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫(ホジキン病:ND)と非ホジキンリンパ腫(NHL)に分けることができます。

■ホジキンリンパ腫(ホジキン病:ND)の特徴
欧米人に多く見られる。化学療法(抗ガン剤)や放射線に対する感受性が高い(効きやすい)。進行のスビードが一定で、一般的に節外病変は少ない。病理組織でみると、リンパ節にホジキンリンパ腫特有のホジキン細胞とリード・スタンバーグ巨細胞が増えてくる。リンパ球のB細胞がガン化してできると考えられており、ガン化した細胞の形状によって分類されている。(WHO分類)

・リンパ球減少(抑制)型
・リンパ球優位(増殖)型
・結節硬化型
・混合細胞型

■非ホジキンリンパ腫(NHL)の特徴
日本人の悪性リンパ腫の約9割は、非ホジキンリンパ腫である。ホジキンリンパ腫(ホジキン病:ND)以外の全ての悪性リンパ腫が該当する。非ホジキンリンパ腫はリンパ腫の形状(病理学的分類)、細胞系質的特徴(B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、NK細胞リンパ腫)、染色体・遺伝子情報などにより細かく分類される。

また悪性度は、低悪性度、中悪性度、高悪性度に分かれ、それぞれ病状の進行するスピードに差がある。(年単位から週単位)


【悪性リンパ腫の症状】

最も現われやすいのはリンパの腫れです。首、腋(わき)の下、足のつけ根などが腫れてしこりのようになることで気づくことが多いです。通常、腫れには痛みを伴いません。全身症状として、発熱、体重減少、寝汗が見られることがあります。


【悪性リンパ腫になりやすい人】

はっきりした原因は不明です。他のガンのように遺伝子の変性がきっかけになると思われますが、全容解明はされていません。一部ウイルス感染が起因となるともいわれています。ヒトT細胞白血病Ⅰ型ウイルス、EBウイルスなどです。


【悪性リンパ腫の検査】

まず腫れているリンパ組織を採取し顕微鏡で病理検査を行います。(生検)これによって、どのタイプの悪性リンパ腫か? 染色体や遺伝子はどうなっているのか調べます。

病状の広がりに関しては、部位に応じてCT検査、MRI検査、胸部X線検査、PET検査、内視鏡検査、骨髄検査、シンチグラフィ検査などを行います。


【悪性リンパ腫の病期(ステージ)】

病期(ステージ:病気の進み具合)は、主にAnnArbor分類が用いられます。

Ⅰ期:病変部位が1ヶ所のリンパ節領域または1ヶ所の節外部位に限られている

Ⅱ期:病変部位が横隔膜を越えない同側の2ヶ所以上のリンパ節領域にある

Ⅲ期:病変部位が横隔膜両側のリンパ節領域にある

Ⅳ期:病変部位がリンパ節外領域へのびまん性に浸潤していたり多発している、もしくは遠隔転移がある


【悪性リンパ腫の治療】

■ホジキンリンパ腫
放射線の感受性が高いので放射線療法が中心になります。
Ⅰ期・Ⅱ期→放射線療法単独
Ⅲ期・Ⅳ期→抗ガン剤単独、抗ガン剤と放射線の併用
*抗ガン剤(化学療法)
ABVD療法(アドリアシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)
C-MOPP療法(シクロフォスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、プレドニゾロン)

■非ホジキンリンパ腫
悪性度によって治療方針が決まります。

▲低悪性度
ゆっくり増殖するため抗ガン剤への感受性が低いので、放射線療法が中心になり病状によって抗ガン剤を併用します。

▲中高悪性度
増殖が速いので抗ガン剤への感受性は高い。Ⅰ期・Ⅱ期は放射線療法主体で、Ⅲ期・Ⅳ期は抗ガン剤を併用します。(CHOP療法:シクロフォスファミド、アドリアシン、ビンクリスチン、プレドニンが標準治療) 

CD20という、成熟B細胞の性格を示す悪性リンパ腫には抗体療法(遺伝子組み換え抗ガン剤:リツキシマブ)も行われる。

■その他の治療法

造血幹細胞移植
・自家末梢血幹細胞移植(自家骨髄移植)
・同種末梢血幹細胞移植(同種骨髄移植)

ミニ移植

経過観察
低悪性度で進行がゆっくりな場合、何年も無症状で経過することもあります。定期的に検査するだけで安定している限り治療は行いません。

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