ガンのことを知ろう

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がん光免疫療法の登場

永山悦子 小林久隆 青灯社
米国ではすでに治験が積み重ねられていますが、日本国内でも2018年に治験がスタートするので、本書をご紹介します。

米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員らが開発したガン治療。2012年1月、当時のオバマ大統領が一般教書演説で、この研究成果を紹介しています。従来の薬物治療は、ガン細胞の異常な分裂増殖阻害を目的としているのに対し、光免疫療法は特異的にガン細胞膜を破壊して死滅させる、いわば物理的な作用によって治療することが特徴です。

そのメカニズムは、ガン細胞特有のタンパク質にだけ結合する「抗体(こうたい)」に、光を吸収する光吸収体(IR700)という化学物質を接合させた薬剤を、患者さんに注射します。およそ1~2日で薬剤は腫瘍組織(ガン)に届き結合します。そこで、体外やファイバーを使って近赤外光を照射すると光吸収体と化学反応し、選択的にガン細胞の細胞膜を破壊し、壊れた部位から水分が入ってガン細胞を破裂させます。

なお本書では、「ガンの細胞膜を壊す細胞死が免疫を誘導するメカニズム」「免疫にブレーキをかける制御性T細胞を抑制するメカニズム」についても記載されています。



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