膵臓ガンは発見が難しいガンである。膵臓は外からわかりにくい胃の後ろ側に位置し 、右端(膵頭部)は十二指腸、左端(膵尾部)は脾臓に接している。国立がんセンターの統計によると、膵臓ガンの部位別発生頻度は、膵頭部ガン(60%)、膵体部ガン(10%)、膵尾部ガン(5%)、広域にまたがる膵臓ガン(25%)と報告されている。また、膵臓ガンは比較的早くから隣接する臓器への浸潤、リンパ節転移する傾向がある。
【膵臓ガンの危険が高い人】
▲タバコ
▲食事で肉・動物性脂肪が多い
▲コーヒーをよく飲む
▲肥満
▲膵炎
▲胆石
▲糖尿病
【膵臓ガンの症状】
膵臓ガンの早い時期に、膵臓ガン特有の症状を自覚することは少ない。一般的には、腹部の重苦しい痛み、背中から腰にかけての痛み、食欲低下、体重減少、倦怠感、黄疸などである。膵臓ガンで黄疸がでる場合、位置的に胆管に近いため膵頭部ガンのほうが、膵体部ガンや膵尾部ガンより早く現れる。膵臓ガンが進行して消化管に浸潤し出血すると、貧血がおきる。
【膵臓ガンの転移】
膵臓ガンは、腹膜播種性転移、リンパ節転移、肝臓、胆管、十二指腸への転移をしやすい。
【膵臓ガンの検査】
尿・血液の検査、画像検査(腹部超音波検査、腹部造影CT検査)、超音波内視鏡検査、ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影検査)など。腫瘍マーカーは、CA19-9、CEA、エラスターゼIなど。
【膵臓ガンの病期と治療】
膵臓ガンは、ガンの深達度(T)、リンパ節への転移(N)、他臓器への転移(M)によって、0期、Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳa期、Ⅳb期に分けられる。
膵臓ガンは、手術が第一選択の治療である。膵臓にガンが留まっており、他の臓器に転移がなく、ガンが直径2cm以下なら、手術で長期に生存できる可能性が高くなる。ガンが2cm以上で、リンパや他の臓器に転移している場合は、膵臓ガンを手術だけで治癒させるのは難しくなる。
手術ができない場合の膵臓ガンは、抗ガン剤療法、放射線療法が行われる。膵臓ガンが進行して十二指腸を塞いでしまった場合などには、QOL(生活の質)改善を目的としたバイパス手術も実施される。
一部、重粒子線治療が高度先進医療として行われている。


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