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再発・転移・進行・末期のガン対策

奇跡的に克服した人たちの研究

NHK特集『がん 生と死の謎にのぞむ 立花隆』が問うこと

最先端の科学的ガン研究を通して見えてきたガンの正体とは?
2009年11月23日放送

《NHKの特集×癌×立花隆さん》という公式から想像的に導き出された答えと、実際の放送内容の解離に目を見張ったのは、私だけではないと思う。新聞の番組欄を見て、ガンの最先端の研究や科学的治療法の取材を基に「ここまで来た!ガン制圧」みたいな内容とタカをくくってた。(それにしてもNHKがこの内容の番組をよく放送したな・・・)

2年前、立花隆さん自身が膀胱ガンになった。幸い粘膜下層にとどまるガンで膀胱鏡による内視鏡的切除で治療できた。ただし主治医は、多発性の膀胱ガンなので70~80%の確率で再発するだろうと告げる。

これを機に立花さんは、ガンの正体を探るべく世界をめぐり、40人以上のガン研究のトップを取材する。その道のりでは、抗ガン剤でボロボロになりながらガンと闘った旧友の死、現代日本最高のジャーナリスト筑紫哲也さんのガン死を経験する。

取材を進めるうちに立花さんは、ガンとは病気というより生命の一部であると理解せざるを得なくなっていく。


■生きていること自体がガンを産む■
マサチューセッツ工科大学 ワインバーグ教授

世界で初めてガン遺伝子「RAS」を発見した。ガンの原因解明は進歩を遂げているが、治すことに関しては1970年頃とあまり変わっていない。ガンは細胞のコピーミスで発症するが、研究を重ねるほど人が生きていればコピーミスを起こすのは当たり前というのがわかる。人体の60兆にものぼる細胞が、休むことなく膨大な細胞分裂を継続している。人が60年、70年、80年と生き続けてコピーミスが起きないのは奇跡。そういう意味では、ガンにならないことのほうが奇跡だ。

ガン遺伝子の異常信号によってガン細胞は暴走し増えるが、この仕組みはとてつもなく複雑でその全体像は誰も捉えきれるものではない。しかもガンは遺伝子を変性させるので、分子標的薬も効かなくなってくる。


■進化という生命の歴史が生んだガン遺伝子■
ジョンズ・ホプキンス大学 セメンザ教授

ガンが大きくなると、中心部は低酸素という細胞が生きていくのには過酷な環境が生じる。このような状況でガンはHIF-1という遺伝子を発現させる。HIF-1が働くと普通の細胞が対応できない低酸素環境でも生き抜くことができるだけでなく、ガン細胞の移動能力にも関与する。HIF-1によって強力になったガン細胞は、抗ガン剤や放射線にも耐えられるようになり、浸潤や転移に都合がよい性質に変化する。

HIF-1は低酸素状況で生育しなければならない初期胎児に発現する遺伝子で、海と陸を生き来した動物にとっても重要であった。進化の過程でずっと保存されていた遺伝子だとセメンザ教授は語る。この他にもガンは100以上の遺伝子の機能に影響を与えるという。


■ガンは生命として生き抜く能力の表れともいえる■
アルバート・アインシュタイン大学 ポラード教授

正常細胞がガン細胞を手助けする現象がある。免疫機構の初期段階で活躍するマクロファージの傷を治す際の機能が、ガン細胞の浸潤をアシストする。また白血病細胞は正常細胞の裏に隠れて抗ガン剤の攻撃をかわしたり、正常細胞がガン細胞に栄養を供給することが確認されている。

スタンフォード大学 クラーク教授
京都大学 山中教授

ガン幹細胞説によると正常な幹細胞と同じように、ある種の細胞を増やす親的役割の細胞がある。これをガン幹細胞と呼ぶ。ラットを用いた実験では、ガン幹細胞を注入するとガンが増殖するが、一般のガン細胞(子孫の細胞)では増殖しなかった。さらに子孫のガン細胞を抗ガン剤は殺せても、ガン幹細胞を殺すことはできない。

またガン幹細胞と生命にとって重要な正常幹細胞は類似しているので、ガン幹細胞を叩きのめそうとすると正常幹細胞にダメージを与えてしまう。これは人体にとって危険極まりない。つまりガンの本丸であるガン幹細胞には手出しができないのである。

これらの取材を通してガンの正体に迫った立花隆さんは、本年10月に開催された日本癌治療学会でゲスト講師として講演した際、「私は今後ガンが再発したとしても、抗ガン剤治療は受けない」と宣言した。抗ガン剤でQOL(生活の質)を下げて数ヶ月延命するより、QOLを維持し残りの人生を送ることを選ぶ・・・と。

■よくわからないけど、生命はすごいものなんだなぁ■
鳥取 野の花診療所 徳永医師

多くの末期ガン患者を19床の診療所と往診で緩和ケアをしながら看取ってきた徳永医師。人間一人ひとり、ちがう形の死があるという。死も生も含めて、いのちはすごい力を持っている。人は死ぬまで生きる力を持っている。


そして立花さんは、最後にこう結んでいる。

『ガンを克服することは、死ぬまでちゃんと生きることだ』


立花さんはガンが一筋縄ではいかぬ病気であることを知った。だからといって、ガンに白旗を揚げ全面降伏をしたのではない。立花さんが再発しても「ジタバタしない」「抗ガン剤治療はしない」と決めたのは、ガンはそんなふうに目くじらたてて闘う相手ではない、というふうに見方を変えたのだと察する。

私が「ガンの辞典」を編集するにあたっていつも心に留めている正岡子規の言がある。子規が病の床に伏せながら死ぬ直前まで新聞に連載を続けた「病床六尺」。明治35年6月2日号に子規はこう綴った。

『余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解していた。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思っていたのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった』


病気にいのちのエネルギーを注ぐのでなく、生きることにいのちのエネルギーを注ぐ。たいせつなのは、たとえガンになってもそのことを忘れず行うことではないだろうか。

【追記】
この番組が単行本になりました。番組DVD付きです。
『がん 生と死の謎に挑む』
立花隆 NHKスペシャル取材班  文藝春秋社





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