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再発・転移・進行・末期のガン対策

ガン体験者との対談

坂下千瑞子さん(東京医科歯科大学 血液内科医) 骨軟部腫瘍

自分の命の最高責任者は自分です!
2016年5月 「がん治っちゃったよ!全員集合!」での講演より
10年前、アメリカ留学中に発症。背骨に腫瘍が見つかり、帰国し手術。切除できたことで、完治と安堵するも、2度再発。再発病巣は手術非適応のため、重粒子線治療、抗がん剤治療を受ける。


第7回 がん治っちゃったよ!全員集合!in名古屋(2016/05/29)講演より】


 坂下千瑞子さん(東京医科歯科大学 血液内科医) 骨軟部腫瘍
チャーミングかつ理知的な 坂下千瑞子先生



がんになって実感したことは、自分自身の命にも限りがあること。ニュースで報道される人の死、自分の担当した患者の死に接してきたが、自分の死を意識したことはありませんでした。背中の痛みに堪え、天井を眺める日々のなかで、自分の命の意味、周りの人たちの命の意味、ずっと考え続けました。

私は、何のために生まれてきたんだろう? 医師になり、結婚し、子どもを授かり、それなりに望みが叶い満足しながら、人生を閉じるのか?・・・いや、私はこの子を残しては死ねない! そう気持ちを、切り替えました。(当時、娘さんは2歳半)

それでも、仕事も家事も何もできなく、人の助けを借りている自分は何なんだろう・・・悶々としている私に、娘が寄ってきて、「ママがいい!ママがいい!」と言ってくれました。抱っこもできない、食事も作れない、保育園の送迎もできない・・・情けなかったです。でも娘は、私が存在していることを嬉しく思ってくれている。それが、支えになりました。

「私があなたの代わりになってあげたい」という母の言葉は、とてもありがたかった。父の、「人事を尽くして天命を待て」という言葉も、嬉しかった。後々、いろんな経験をするなかで、とても大事な言葉をくれたのだと思いました。主人は、「CURE(キュア)」という言葉~治れ!~と、祈ってくれました。


坂下千瑞子さん(東京医科歯科大学 血液内科医) 骨軟部腫瘍
イベントのトークセッションで会場からの質問に答える坂下先生



「がんを治すのは、自分です」 

私自身、医療者でありますが、最初の手術を受ける前は、病気は医者が医療行為で治してくれるものと思っていました。ところが、手術で切り刻まれて痛くてしょうがない体を回復するのは、私自身なのだ。この傷を、癒して、くっつけて、痛みがありながらも、正面から向き合って、この病気を乗り越えていくのは、私の役目なのだ。つくづく、思いました。誰かの手を借りながらも、治すのは自分なのです。

再発時に受けた、重粒子線と抗がん剤。これもまた、つらい副作用を乗り越え治していくのは、患者自身の力です。抗がん剤で、脱毛も経験しました。どうしても、その姿を娘に見られたくなかった。怖がらせやしまいかと心配で、常に帽子を被っていました。ところがある日、娘に帽子を取られてしまった。髪の毛のない私を見た娘は、「ママ、可愛い!」って笑ってくれました。その言葉が、私にとってどれほどの救いだったか・・・。心が元気になると、体も元気になりますね。

がんでも元気に、グラウンドを周回している。「がんでもいいじゃん♪」 そんなフラッグを掲げて、がん患者さん達が笑顔で歩いている。リレー・フォー・ライフの活動を最初に目にした時は、衝撃でした。そして、ぜひ参加してみたい!と思いました。この活動に参加して、私は「生きます!」と高らかに宣言しました。「生きる!」と、自分で決めました。この時、「自分の命の最高責任者は自分だ!」と自覚したのです。元気をもらえること、楽しいことに没頭するのは、とても大切だと思います。


坂下千瑞子さん(東京医科歯科大学 血液内科医) 骨軟部腫瘍
ご自身の死生観についても語ってくださいました



*坂下先生は、リレー・フォー・ライフの運営に携わっています。また、笑い療法士としても活動されています。

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