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ガン対談

SAT療法 開発者 宗像恒次先生

“愛”がガン抑制遺伝子をONにする!
2013年2月 千葉県市川市のSAT療法センターにて
4年前に出会ったSAT療法。開発者の宗像恒次先生(筑波大学名誉教授 NPO法人 ヘルスカウンセリング学会会長 SAT療法センター長)の講演が印象的だったのは、身体要素に対して心がどのように作用するのかを科学的、客観的に追跡調査し評価していることでした。ガンに関しては、心がガン抑制遺伝子の発現や免疫系にいかに影響するのか? そして臨床にどう反映されるのか? 患者さんの自覚的な感覚だけでなく、実際に患者さんの身体・・・ガン抑制遺伝子、免疫、腫瘍マーカー、画像情報、ガン細胞・・・にどのような変化が生じるのかを6年にわたり追跡した研究の成果をお話くださいました。(SAT療法の開発からはすでに20年以上が経過している)

当時は、筑波大学を中心とした国の試験研究と認識していました。一般の方がSAT療法を受けることができるのは、まだ先の事だろう・・・と。先日、ガンの辞典に掲載しているSAT療法の記事を読まれた方から、「SAT療法はどこで受けることができますか?」という問い合わせがあり、再度取材するため急遽、宗像先生にお時間をつくって頂きました。

SAT療法 宗像恒次
宗像恒次先生(右)と編集長



◆心の変化がガン抑制遺伝子のスイッチをONにする!◆

小澤
お忙しいところスケジュールを調整して頂きありがとうございます。どうぞ宜しくお願い致します。

宗像先生

こちらこそよろしくお願いします。

小澤
現在「ガンの辞典」に掲載している「SAT療法」は、4年前のご講演と先生の著書をもとにした記事です。あらためて宗像先生にSAT療法についてお伺いしたく参りました。

宗像先生
テーマはガンですね。

小澤
はい。ガンのSAT療法でお願いします。
(SAT療法は糖尿病などの生活習慣病、全身性エリトマトーデス・バセドウ病など自己免疫疾患、うつ病や不安障害、統合失調症などの精神障害にも応用されている)

宗像先生
ガンの増殖がコントロールできない要因として、「ガン抑制遺伝子」がOFFになっていることがあります。これはマウスの実験などでも明らかです。ガン抑制遺伝子が働いていると、ガンは増殖が抑えられます。ガン抑制遺伝子が働かない物理的要因としては喫煙などがありますが、実は心の状態が大いに関係します。

小澤
心の状態で遺伝子がONになったりOFFになったりする?

宗像先生
ガン抑制遺伝子が再起動し働くことで、たとえば子宮頸ガンから肺に転移したガンが消えるというようなことも画像で確認できています。今は、薬でガン抑制遺伝子をONにさせる取り組みも研究されていますが、私は心に着目してOFFになっているガン抑制遺伝子をONにする研究に携わってきました。

小澤
その変化を科学的に検証しデータを蓄積されたのですね。心理療法による科学的エビデンスというのはあまり事例がないですね。

宗像先生
5年間フォローしてみたところ、SAT療法によってガン抑制遺伝子発現が上昇を続けるという結果を得ました(宗像恒次、小林啓一郎著「がんのSAT療法」春秋社)。加えて、心チェックリストも含め、免疫機能、腫瘍マーカー検査など総合的指標でも改善が見られます。そして最終的には画像診断で確認するという手順で研究をしたのです。

小澤
従来の心理療法と比べるとかなり科学的に思えます。

宗像先生
SAT療法は、生物学と物理学をベースに開発されています。そこが物理的・化学的な手段に拠らない従来の心理療法と異なる点です。科学性に重点を置くことでエビデンスを示すことができますから、医師も患者さんも納得しやすいですね。

SAT療法 宗像恒次



◆ガン気質と潜在記憶◆


小澤
宗像先生のご研究によると、心は具体的にどのようにガンに影響を及ぼすのですか?

宗像先生
対人関係…親子、夫婦、職場、医療者…などで生じるストレスが慢性化すると、体内で慢性的に炎症を誘引します。

小澤
ストレスが持続すると、炎症を起こす?

宗像先生
慢性ストレスによって、マクロファージなどから炎症性サイトカインが分泌されます。また、炎症部位に対しては白血球(好中球)による活性酸素放出で攻撃します。そうすると酸化ストレスによって粘膜や遺伝子などが損傷されます。さらにガン抑制遺伝子の代表であるp53、RBの発現が妨げられることがわかっています。

小澤
慢性炎症によって発症、悪化する疾患の一つがガンなのですね。

宗像先生
ストレスが本人の持って生まれた気質、潜在記憶、マイクロキメリズム、サバイバー症候群などと関わり、ガン発症やガン抑制に影響を及ぼします。

小澤
ちょっと難しくなってきましたね。(笑) 宗像先生、できるだけわかりやすくお願いします。
(*この頁では、マイクロキメリズムとサバイバー症候群については記事の全体像が難解になるため割愛します)

宗像先生
ガン患者さんのストレス気質には特徴があります。「不安気質」と「執着気質」です。

「不安気質」
日本人の65%が情緒安定物質であるセロトニン不足が慢性的に不足する不安遺伝子を持っています。緊張しやすい・不安を感じやすい・慎重さの気質をもつタイプ。ちょっとしたことにも過剰に緊張してしまう。自分に自信が持てず、自分を察してほしいという思い(対人依存心)を持っている。神経質、心配性、抑うつ的、引っ込み思案、思い込みが強い、一度不安になると悩みやすく疑心暗鬼に陥りやすい。「きっと~にちがいない」というマイナスイメージの思い込み思考。

「執着気質」
日本人の50%に当てはまると見られている。完全主義者タイプ。仕事、人間関係、趣味にまで100パーセントを求める。自分に対してだけでなく他人にも完全を求めるものの、必ずしも望み通りにならないため常に欲求不満をかかえる報酬不全遺伝子。生真面目、強い義務感、責任感、熱中性。「~ねばならない」「~すべきである」という義務的思考。


宗像先生
この二つの気質は悪いことばかりではありません。日本人には割合が多い気質で、不安気質が計画性、準備性に、執着気質が几帳面さ、勤勉さなどに貢献する気質であります。しかし強く出過ぎた場合、ストレスが蓄積しやすくなるのは想像できますか?

小澤
ええ、確かに日本人は当てはまる人が多そうな気質ですね。

宗像先生
潜在記憶は脳の扁桃体記憶です。記憶には、3歳以降に活動の始まる海馬による「言葉で表現できる」記憶と胎内から始まり3歳までの扁桃体などによる「言葉で表現できない」記憶があります。海馬による記憶が意識的に記憶再生できる顕在記憶であるのに対し、扁桃体記憶は無自覚でありながら身体感覚に条件づけられている潜在記憶です。

小澤
「三つ子の魂、百までも」・・・は、扁桃体記憶ということですか。

宗像先生
慢性ストレスは、慢性的な身体の違和感をつくると同時に嫌な親の表情記憶や嫌な潜在記憶を再生してしまいます。例えば、職場の上司の怖い顔が幼少時に叱られた時の母親の顔と同じような表情をしていたとすると扁桃体が反応します。

小澤
扁桃体が反応する?

宗像先生
扁桃体には顔反応性細胞というものがあります。目と口を中心に顔がどのような表情をするかをキャッチして扁桃体は異なる情動反応をします。

小澤
人の顔色を窺うのは扁桃体でしているのですか!(笑)

宗像先生
そうそう!(笑) 日常の対人関係の中で恐怖が連想される顔の表情、またガンとわかってからの家族や医師の周囲の人の不安な顔の表情に扁桃体が反応し、潜在記憶の中の恐怖とリンクする。するとガン抑制遺伝子はフリーズしてスイッチがOFFになってしまいます。

刺激に対するストレス気質や潜在記憶などがストレス度を高め、炎症性サイトカインが分泌され、慢性炎症を誘発し、ガン抑制遺伝子が稼働しにくい体内環境をつくる。

小澤
そのような傾向が強い患者さんは、身体にだけ作用する治療を施しても治療成績は上がらないかもしれませんね。


SAT療法 宗像恒次



◆SAT療法は「考え方」ではなく「感じ方」を変える◆

小澤
しかし、扁桃体でそのような反応をしても自分で「怖くはない!」と思考を変えることは、できるのではありませんか?

宗像先生
ところが、そう簡単にはいかないのです。情動を担う扁桃体に支配されてしまうと、考え方を変えようとしても上手くいかないのです。

小澤
どういうことですか?

宗像先生
潜在記憶を担う情動の座「扁桃体」と顕在記憶を担う知性の座「海馬」によって思考する前頭葉、言い換えれば「感じる脳」と「考える脳」です。この二つの脳の意見が一致せず闘うことになれば、どちらが勝つのか? 

小澤
ああ、無意識(潜在意識)と意識(顕在意識)のような関係でしょうか。

宗像先生
そうです。感じる脳の方が勝ちます。生き残るための生物学的な理由から脳はそのように設計されています。

小澤
ということは、海馬に保存してある怖いエピソード記憶とも結びついて怖い情動記憶が優勢になると、ガン抑制遺伝子が起動しにくい体内環境になってしまい、それを考える脳で覆そうとしても難しい。

宗像先生
そこで「認知=考え方」を変えるのではなく「情動=感じ方」を変えようというのがSAT療法です。ですから、SAT療法は「情動認知行動療法」なのです。

小澤
どのように「感じ方」を変えるのですか?

宗像先生
代表的な手法として「顔代理表象」を用います。

小澤
顔代理表象?

宗像先生
小澤さん、子どもの頃、お父さんやお母さんに叱られたことはありますか?

小澤
しょっちゅうですよ。(笑)

宗像先生
そういう時に親御さんはどんな顔をしていましたか?

小澤
それはもちろん怖い顔ですよ。

宗像先生
私たちは胎児として母親の胎内にいる時からすでに、親の情動を感知して記憶します。そして先ほどお話したように、幼児期までは扁桃体に潜在記憶として保存されます。

では、ちょっと実験をしてみましょう。目を閉じてください。リラックスして。小澤さんはお母さんの胎内にいます。その胎内は暗く、冷たいとイメージしてください・・・・・・親御さんは、どんな顔をしていますか?

小澤
ん~、なんかムッとした顔をしています。

宗像先生
今度は、暖かく、明るく柔らかな色に包まれた胎内を思い浮かべてください・・・・・・親御さんの顔はどうなりましたか?

小澤
おだやかな顔をしています。

宗像先生

扁桃体記憶には恐怖の記憶だけでなく、もちろん良い記憶も存在します。扁桃体記憶の中の養育者(親)の怖いイメージが強いと自己肯定感が低く、反対に良い養育者のイメージは自己肯定感を高めます。私たち人間にとって幸せな環境とは「生きる価値を実感でき、信頼できる仲間や家族がいる」環境です。実際、「自分は生きる価値がある」「愛し愛される家族や人がいる」イメージを持つと、ガン抑制遺伝子が発現してきます。

小澤
感じ方が変われば、考え方が変わり、身体の分子レベルの反応も変わるということですね。

宗像先生
養育者イメージを良い方に思い込むことで自己肯定感が高まり、ストレス耐性ができます。そこで、先ほどの胎内感覚で見られたような肯定的養育者イメージ・・・養育者の笑顔、おだやかな顔を利用します。良い胎内感覚を想像したときに見える穏やかな笑顔の養育者の顔表情を表象化させ、その養育者の顔イメージの代理となる笑顔や穏やかな顔の写真、絵、アニメなどの代理顔表象を使って、顔反応性細胞を持つ扁桃体に対し繰り返し刺激し、記憶の固定化を図ります。

SAT療法 宗像恒次

*神経軸策は過去のイメージと結び付く数千のシナプス結合部分を持つ樹状突起から入力を得る。しかし入力は数千でも出力する軸策は一つだけである。そのため養育者イメージが悪いと思い込めば、恐れや怒り、悲しみを作り出す否定的な情動を発現する扁桃体に入力するが、養育者イメージが良いと思い込めば扁桃体に入力せず、否定的情動が生じない。


小澤
いま現実に起こっていることが私たちの脳の扁桃体にある潜在記憶と連動するのですね。

宗像先生
現実と潜在記憶の連動による慢性ストレスから解放してあげると、免疫機能を維持し、しかもガン抑制遺伝子p53、RBをONにできるのです。つまり、私たちは「愛」を感じることで生命としての存在を全うできるのです。

小澤
「愛」

宗像先生
「どんな私であっても、ガンになった私であっても、微笑んだ顔や穏やかな顔を向けてくれる」という安心感、ストレスフリーな心の状態です。

小澤
愛し愛されると、身体も穏やかになるのですね。宗像先生、お忙しいところご協力ありがとうございました。

SAT療法 宗像恒次


◆NPO法人 ヘルスカウンセリング学会

◆SAT療法センター

◆宗像恒次先生の著書





【編集長感想】

宗像先生のお話を伺っていて頭に浮かんだのは、イソップ寓話の「北風と太陽」です。恐怖記憶が北風だとすると、心は凍えて頑なになりガン抑制遺伝子はフリーズしてしまう。愛の温かみが太陽なら、細胞は喜びイキイキとしガン抑制遺伝子や免疫も活発に働く。

そんな理解の仕方でも、いいですよね(笑)



【追記 SAT療法事例(2013年6月)】

女性
2009年 子宮体ガン 子宮全摘
2011年 肺ガン 右肺1/3切除 術後無治療 通院にて経過観察
(いずれも原発ガン)

誰にも明かしたことがなかった長年の秘密が、家族に知られないかとびくびくしながら生活する日々が数十年続く。自分自身でもそれがガンの原因だ

と察しがついていたが、その事に目を向けるのが怖かった。

カウンセリング当初の問診表スコアによると、孤独感が強く、不安指数が高い。

◆SAT療法による変化
《医学的所見》
炎症反応(高感度CRP)が安定
白血球数 3000台→5000台
(肺ガン術後に画像診断で医師が確認した陰影は、SAT療法介入後に消失)

《身体的改善》
睡眠が安定(夜中90分毎にトイレに起きていた)
朝起きるのが楽しみになった(やることがいっぱいあって生活がキラキラしている)

《精神的改善》
寂しさ・孤独感が減ってきた
家族へ感謝の気持ちが持てるようになった
問題から逃げずに立ち向かえるようになった
自分の思いを出せるようになった(以前は封印していた) 
助けを求めることができるようになった

《代理顔表象》
ネガティブな顔→ポジティブな顔をイメージできる=みんな元気で自分も穏やかな気持ちになれる
(プリントしてあちこち目に付く所に貼ってある)
父母の顔…無表情の仏頂面→イキイキとした顔→SAT療法6回目以降は父母とも笑顔に変わる

*ガンは自分の物語に目を向けるきっかけ、心の旅のスタートと認知できるようになった。





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